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33期竜王戦挑戦者決定戦三番勝負 第2局 羽生九段VS丸山九段

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8月25日に行われた33期竜王戦挑戦者決定戦三番勝負の第2局を振り返ります。

 

豊島竜王への挑戦権をかけた挑戦者決定戦三番勝負は第1局を丸山九段が制し、本局を迎えました。

 

山九段は角換わりのスペシャリストとして、先手番では角換わり、後手番では後手一手損角換わりを磨いてきました。

 

対する羽生九段は居飛車を中心としたオールラウンダーで、相手の得意戦法も受けて立つ王道の将棋です。

 

 

25手目

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山九段 ▲ 角

羽生九段 △ 角

 

戦型は角換わりになりました。

 

先手の丸山九段は早繰り銀を採用し、後手の羽生九段は腰掛け銀を採用しました。

 

通常、腰掛け銀は早繰り銀に対し有利と言われています。

 

後手から△4五歩と突かれる前に▲3五歩と突っ掛けました。

 

 

31手目

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山九段 ▲ 角、歩2枚

羽生九段 △ 角、歩

 

▲5五銀〜▲6四銀と先手が1歩得をしました。

 

以下、△6二飛、▲7五銀、△6七飛成、▲6六銀引、△6五歩、▲6八歩、△6六歩、▲6七歩、△同歩成と進む展開も考えられますが、後手は居玉の状況で相手に飛車を持たれるのは厳しそうです。

 

 

〔 お昼休憩 〕

 

31手目から以下、△4二玉、▲5八金、△6二飛、▲7五銀、△3六歩、▲6六銀、△3一玉、▲9六歩の局面でお昼休憩に入りました。


消費時間は△丸山九段が37分、△羽生九段が57分です。

 

持ち時間は各5時間です。

 

昼食の注文は丸山九段が麻婆豆腐丼、羽生九段がチキンカツレツです。

 

 

54手目

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山九段 ▲ 角、歩2枚

羽生九段 △ 角

 

お互いに手が出しづらい局面が続いていましたが、羽生九段が局面を打開しました。

 

▲5四同歩は△8二角、▲5五角、△7三桂、▲3八飛、△5四銀、▲2八角、△6五桂から後手が指せそうです。

 

 

〔 夕食休憩 〕

夕食の注文は丸山九段がヒレカツ定食と赤だし、羽生九段がちらし中です。

 

 

67手目

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山九段 ▲ 角、歩2枚

羽生九段 △ 角、歩4枚

 

先手は1歩を手に入れるために、香車を走りました。

 

△同香、▲2五歩、△同歩、▲5五銀、△4七銀成には、▲2四歩の攻め合いが想定されます。

 

 

90手目

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山九段 ▲ 角、銀2枚、歩5枚

羽生九段 △ 角、金、香、歩

 

△6七飛成と指す前に△8四歩と指しました。

 

以下▲8四同金、△6七飛成、▲7八銀、△8六歩と進むと後手が良さそうです。

 

 

106手目

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山九段 ▲ 銀2枚、香、歩5枚

羽生九段 △ 飛、金、銀、歩3枚

 

後手は金合いで確実に受けました。

 

上部が開けているので、後手玉を詰ますことは難しそうです。

 

 

投了図

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山九段 ▲ 金、香、歩5枚

羽生九段 △ 飛、金、銀、歩3枚

 

この局面で丸山九段が投了しました。

 

これでお互いに1勝1敗となりました。

 

第3局は9月19日に行われます。

 

第3局も熱戦に期待したいです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第70期王将戦二次予選 三浦九段VS木村九段

8月24日(月)に行われた王将戦二次予選の決勝を振り返ります。

 

本局の勝者は王将戦挑戦者決定リーグ入りを果たす重要な一局です。

 

トーナメントからの勝ち上がり者とシード棋士4人を加えた計7人でリーグ戦を行い、渡辺明王将への挑戦権をかけて戦います。

 

 

10手目

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三浦九段 ▲ なし

木村九段 △ 角

 

戦型は角換わりになりました。

 

両者ともに得意としている戦法です。

 

 

33手目

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三浦九段 ▲ 角

木村九段 △ 角

 

先手が3筋の歩を突き捨てました。

 

△同歩に▲4五桂と跳ねる進行になりそうです。

 

 

44手目

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三浦九段 ▲ 角、歩

木村九段 △ 歩

 

▲6五歩に△3八角と指した局面です。

 

▲6四歩、△2九角成、▲6三歩成の進行は先手の駒損ですが、と金の存在が大きそうです。

 

この局面でお昼休憩に入りました。

 

消費時間は☗三浦九段が50分、☖木村九段が44分です。

 

持ち時間は各3時間です。

 

昼食の注文は三浦九段がざるそば、木村九段は注文なしです。

 

 

48手目

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三浦九段 ▲ 角、銀、歩2枚

木村九段 △ 歩

 

木村九段の狙いの一手が指されました。

 

▲6六歩に△6三飛とと金を取り除けば、後手玉は安全になります。

 

 

71手目

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三浦九段 ▲ 角、銀、歩3枚

木村九段 △ 香、歩2枚

 

居飛車らしい攻め合いとなりました。

 

現状は後手が駒得ですが、後手玉は裸に近い形で怖いところです。

 

後手は△4七桂成が待望の一手で、一手を間に合わせたい局面です。

 

 

84手目

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三浦九段 ▲ 角、金、桂、歩3枚

木村九段 △ 銀、桂、歩2枚

 

▲4三歩成を手抜いて、△4五香と指しました。

 

玉の周りの金を攻めるのはセオリーです。

 

▲4三歩成には、△1三玉の早逃げで詰めろを逃れることができます。

 

 

94手目

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三浦九段 ▲ 角、金、香、歩3枚

木村九段 △ 金、銀、歩3枚

 

後手は上部の脱出を防ぐ一手を放ちました。

 

☖7九銀、☗5八玉、☖4七桂成、▲同玉でかなり先手玉が危ないです。

 

 

投了図

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三浦九段 ▲ 角、香、歩2枚

木村九段 △ 歩5枚

 

△6八金を見て、三浦九段が投了しました。

 

投了図以下、☗4九玉、☖4八歩、☗同玉、☖4七桂成、☗同玉、☖3六銀、☗5六玉、☖4五銀、☗同玉、☖5五金、☗3五玉、☖1五竜、☗2五合、☖4六馬で詰んでいます。

 

木村九段が初めて王将戦挑戦者決定リーグ入りを果たしました。

 

これで王将戦挑戦者決定リーグの7人が出揃いました。

 

メンバーは羽生九段、広瀬九段、藤井聡太二冠、糸谷、豊島竜王佐藤天彦九段、永瀬二冠、木村九段の豪華なメンバーとなりました。

 

熱戦が確実な王将戦挑戦者決定リーグに期待したいです!

 

 

 

 

 

 

 

 

第70期王将戦二次予選 永瀬二冠VS久保九段

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8月20日(木)に行われた王将戦二次予選決勝を振り返ります。

 

本局は王将戦二次予選の決勝戦王将戦リーグ入りを決める重要な一局です。

 

久保九段と永瀬二冠の両者は9月から始まる王座戦五番勝負の対戦相手でもあり、本局は前哨戦とも言えます。

 

久保九段の振り飛車に対して、永瀬二冠がどのように迎え撃つか注目です。

 

 

21手目

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久保九段 ▲ なし

永瀬二冠 △ なし

 

久保九段の先手で始まった本局ですが、久保九段がどこに飛車を振るのかが注目の1つでしたが、2筋に振りました。

 

振り飛車の囲いとして美濃囲いが多いですが、最近少しずつ増えてきた△3八玉型で本局は挑みます。

 

後手はどのタイミングで銀冠に組むのかがポイントになりそうです。

 

 

36手目

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久保九段 ▲ なし

永瀬二冠 △ なし

 

36手目で駒がぶつかりました。

 

角頭を狙う自然な攻めです。

 

後手はどのように駒を捌くのかがポイントになりそうです。

 

 

〔 お昼休憩 〕

 

上記の36手目から▲同歩、△同飛、▲7八飛、△1二香とした局面でお昼休憩に入りました。

 

消費時間は☗久保九段が51分、☖永瀬二冠が49分です。

 

本局の持ち時間は3時間で、使い切りますと一手につき1分です。

 

昼食の注文は、ともに「肉豆腐(キムチ)弁当」です。

 

 

52手目

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久保九段 ▲ 角、歩2枚

永瀬二冠 △ 歩2枚

 

後手が馬を作って押さえ込みに成功した印象です。

 

この局面から久保九段が駒を捌くことができるのかが注目です。

 

後手が少し優勢だと思います。

 

 

70手目

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久保九段 ▲ 角、銀

永瀬二冠 △ 桂、香、歩4枚

 

駒割りは▲角、銀・△飛車、桂の交換でほとんどありませんが、後手が2枚飛車を実現しているのと、△9九の馬が遊び気味なのを考慮すると、後手が優勢です。

 

ただ、久保九段は劣勢になってからの粘りにも定評がある棋士です。

 

 

77手目

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久保九段 ▲ なし

永瀬二冠 △ 歩4枚

 

後手が迎撃態勢を整えました。

 

後手が☖3九飛成☗同銀☖2七香成☗同玉☖3九竜の進行を選択すると、☗3三香☖同桂☗2二飛☖3一玉☗4二飛成☖同玉☗3三角成以下で後手玉は詰んでしまいます。

 

 

88手目

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久保九段 ▲ 飛、金、香

永瀬二冠 △ 銀2枚、歩5枚

 

後手が△2二の地点に香車を埋めてから、△3九飛成の筋を決行しました。

 

後手は玉頭から襲いかかっています。

 

玉頭戦になると、△2二の香車も活躍しそうです。

 

 

99手目

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久保九段 ▲ 桂、歩2枚

永瀬二冠 △ 銀、桂、香、歩4枚

 

先手は飛車を受けに投入して、手番の確保を優先しました。

 

後手の方針は▲2七飛を標的に攻めていくのが、わかりやすそうです。

 

 

106手目

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久保九段 ▲ 金、桂、歩2枚

永瀬二冠 △ 角、銀、桂、香2枚、歩4枚

 

後手は▲2二金までの詰めろを△3二銀と受けました。

 

△5三角も考えられる局面でしたが、△3二銀は次に☖2五香☗3七玉☖2七香成☗同金☖1五角☗同歩☖2五桂☗2六玉☖1五竜までの詰みになります。

 

すなわち、詰めろ逃れの詰めろの手になります。

 

 

投了図

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久保九段 ▲ 金、銀、桂、歩3枚

永瀬二冠 △ 飛、香2枚、歩3枚

 

この局面で久保九段が投了しました。

 

以下、☗3六玉☖3五歩☗同馬☖同銀☗2七玉☖2六角成までの詰みになります。

 

永瀬二冠が初の王将戦リーグ入りを決めました。

 

トップ棋士同士の濃厚な対局でした!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第60期王位戦七番勝負 第4局 木村王位VS藤井棋聖 1日目

42手目

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木村王位 ▲ 角、歩

藤井棋聖 △ 角、銀、歩2枚

 

封じ手は△8七飛成でした。

 

相手に飛車を渡すだけに決断の一手になりました。

 

 

52手目

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木村王位 ▲ 飛、歩2枚

藤井棋聖 △ 銀

 

藤井棋聖が最後の一歩を使い、△8八歩と指しました。

 

▲同角ですと、△6四銀で先手が痺れてしまいます。

 

飛車が逃げると、角が素抜きにされます。

 

ですので、▲7七桂や▲9七桂と桂馬を逃げることになると思います。

 

 

58手目

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木村王位 ▲ 飛、歩2枚

藤井棋聖 △ 銀

 

角交換から後手が王手をかけました。

 

▲6七玉、△9九と、▲6五桂に△5四香が攻防の一手になりそうです。

 

 

69手目

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木村王位 ▲ 飛、歩3枚

藤井棋聖 △ 飛、銀、桂

 

△5四玉、▲2二角成が開き王手になりますが、▲6二玉で後手玉に有効な詰めろがかからりません。

 

藤井棋聖が王位獲得に前進しています。

 

 

投了図

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木村王位 ▲ 金、銀、歩3枚

藤井棋聖 △ 飛、桂

 

この局面で木村王位が投了しました。

 

以下、△5九角成、▲同玉、△6九飛、▲4八玉、△5八金、▲同玉、△6八角成、▲4八玉、△5九飛成までの詰めろです。

 

▲4八銀と受けても△8六角成が次の△7六馬が詰めろになり一手一手になります。

 

藤井新王位が誕生しました。

 

これで棋聖と合わせて二冠を達成しました。

 

八段の昇段規定により、史上最年少の八段昇段になりました。

 

木村前王位も内容的には負けていない対局が多かったです。

 

これからのお二人の活躍に期待したいです!

 

 

第60期王位戦七番勝負 第4局 木村王位VS藤井棋聖 1日目

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藤井棋聖が木村王位に挑戦する王位戦も第4局を迎えました。

 

ここまで藤井棋聖の3連勝で迎えた本局ですが、木村王位が意地を見せて1勝を返すのか?

 

それとも藤井棋聖が4連勝で王位を獲得し、二冠に君臨するのか?

 

藤井棋聖が勝利しますと、最年少二冠やタイトル獲得2期による最年少八段昇段の記録を達成します。

 

 

4手目

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木村王位 ▲ なし 

藤井棋聖 △ なし

 

相掛かりの出だしとなりました。

 

木村王位は第2局でも相掛かりを採用しており、内容的にも途中まで押していました。

 

 

29手目

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木村王位 ▲ 歩

藤井棋聖 △ 歩2枚

 

先手が1筋から仕掛けました。

 

▲1五歩、△同歩、▲1四歩、△1六歩に▲1五飛と指した局面です。

 

先手はあくまで1筋から手を作りにいきました。

 

 

30手目

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木村王位 ▲ 歩

藤井棋聖 △ 歩3枚

 

後手は堂々と横歩を取りました。

 

ここでお昼休憩に入りました。

 

消費時間は木村王位が1時間48分、藤井棋聖が1時間22分。

 

昼食のメニューは両者に「玄海産車海老と九州産野菜の天丼」が出され、木村王位はぶっかけおろしそばのセット(ご飯少なめ)、藤井棋聖は冷やし能古うどんのセットとウーロン茶を注文しました。

 

 

41手目

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木村王位 ▲ 角、歩

藤井棋聖 △ 角、歩2枚

 

この局面で藤井棋聖封じ手を行いました。

 

1日目の消費時間は木村王位が3時間46分、☖藤井棋聖が4時間7分です。

 

△2六飛、▲2七歩、△2四飛までは進みそうです。

 

明日は9時から指し継がれます。

 

2日目からの熱戦に期待です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

33期竜王戦挑戦者決定戦三番勝負 羽生九段VS丸山九段

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豊島竜王に挑戦する決勝トーナメントも大詰めを迎えました。

 

挑戦者決定戦三番勝負まで勝ち上がってきたのは羽生九段と丸山九段の2人です。

 

先に2勝した方が挑戦者に名乗りをあげることができます。

 

 

4手目

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羽生九段 ▲ なし

山九段 △ なし

 

先手が羽生九段、後手が丸山九段となりました、

 

予想通り、丸山九段の伝家の宝刀である一手損角換わりへ誘導しました。

 

もちろん羽生九段もこの戦法に対して対策を立ててきたと思われます。

 

お互いの研究の範囲にも注目したいです。

 

 

28手目

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羽生九段 ▲ 角、歩

山九段 △ 角、歩

 

羽生九段の作戦は後手一手損角換わりの対策として有効な早繰り銀でした。

 

羽生九段が▲2四歩と突っ掛けたところで、丸山九段が△4五歩と反発しました。

 

▲2三歩成、△同銀から先手が▲3五銀又は▲3七銀の分岐点があります。

 

 

33手目

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羽生九段 ▲ 角、歩2枚

山九段 △ 角、歩2枚

 

先手は飛車取りに対して▲4六歩とギリギリの受けを切り出しました。

 

44手目

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羽生九段 ▲ 角、歩3枚

山九段 △ 歩4枚

 

山九段は角取りを放置してと金を作りました。

 

後手は角銀交換で駒損ながらも先手が居玉であるのに対して、と金を作ったことが主張です。

 

早くも正念場を迎えました。

 

57手目

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羽生九段 ▲ 銀、歩6枚

山九段 △ なし

 

先手は▲4五角と打ちました。

 

狙いは▲2三角成、△同金、▲同飛成で駒得をしながら、龍を作ることが狙いです。

 

ただ、後手のと金も大きく形勢判断は難しそうです。

 

72手目

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羽生九段 ▲ 金、歩3枚

山九段 △ 金、歩4枚

 

先手の攻めを躱しながら、包囲網を敷きました。

 

後手がハッキリ優勢になりました。

 

▲4三の銀を質駒にしているのも大きそうです。

 

 

76手目

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羽生九段 ▲ 飛、金、歩3枚

山九段 △ 金、歩4枚

 

この局面で羽生九段が投了しました。

 

手数は短いですが、水面下での深い変化が多い将棋でした。

 

山九段は挑戦者まであと1勝としました。

 

追い詰められた羽生九段にも期待したいです。

 

第2局は8月25日(火)に行われます。

 

次回の対局にも熱戦を期待です!

 

 

 

 

 

第78期名人戦七番勝負 第6局 豊島名人VS渡辺二冠

豊島竜王・名人と渡辺二冠の対戦となった名人戦もここまで渡辺二冠の3勝2敗と大詰めを迎えました!

 

豊島竜王・名人が角番を制し、逆王手をかけるのか?

 

それとも渡辺二冠が名人位を奪取するのか?

 

注目の第6局となりました!

 

3手目

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渡辺二冠 ▲ なし

豊島名人 △ なし

 

渡辺二冠の先手で始まった本局ですが、矢倉の出だしとなりました。

 

矢倉は将棋の純文学と言う名言を米長永世棋聖が残しています。

 

名人戦の歴史と風格に合った将棋が見られそうです。

 

30手目

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渡辺二冠 ▲ なし

豊島名人 △ なし

 

後手の豊島名人が米長流急戦矢倉を採用しました。

 

後手番ながら積極性に動くことが可能です。

 

65手目

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渡辺二冠 ▲ 歩3枚

豊島名人 △ 歩

 

この局面で豊島竜王・名人が封じ手を行いました。

 

後手の5筋と6筋の歩の位が大きいように感じます。

 

検討陣の封じ手予想の本命は△6三金です。

 

ここまでの消費時間は豊島竜王・名人が3時間16分、

渡辺二冠が4時間44分です。

 

 

66手目

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渡辺二冠 ▲ 歩3枚

豊島名人 △ 歩

 

封じ手は大方の予想通り△6三金でした。

 

形勢判断は難しいですが、玉形の固さは先手に分がありそうです。

 

87手目

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渡辺二冠 ▲ 角、歩3枚

豊島名人 △ 角、桂、歩2枚

 

先手が横歩を取った局面です。

 

飛車が捕まっているようですが、△3三歩、▲4四飛、△同歩、▲4一銀が詰めろになります。

 

1筋の歩が大きく活きる展開となりました。

 

先手陣は鉄壁ですので、先手が優勢になったと思われます。

 

94手目

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渡辺二冠 ▲ 角、歩6枚

豊島名人 △ 飛、角、桂

 

後手は▲4一銀からの詰めろを△4二金と寄り、詰めろを防いだ局面です。

 

ここで、と金で金を取るよりも▲6三角打ちで先手の攻めが途切れることはなさそうです。

 

99手目

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渡辺二冠 ▲ 銀、歩6枚

豊島名人 △ 飛、角、金、桂

 

この局面で豊島竜王・名人が投了しました。

 

最後は渡辺二冠が中盤以降に指した手が全て活きる展開となりました。

 

中学生棋士としてデビューしてから20年以上経ちますが、悲願の名人獲得となりました!

 

一度はB級1組に降級しましたが、そこからB級1組、A級を全勝で勝ち上がり、勢いそのままに名人を獲得されました。

 

これで、全棋士の中での序列も1位となりました。

 

今後の活躍にも期待です。

 

 

 

 

 

 

 

第33期竜王戦決勝トーナメント 羽生九段VS梶浦六段

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豊島竜王・名人への挑戦権をかけた竜王戦決勝トーナメントも準決勝を迎えました。

 

羽生九段はタイトル通算100期を目指し、梶浦六段は竜王ドリームを目指したお互いに譲れない戦いが始まりました。

 

9手目

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梶浦六段 ▲ なし

羽生九段 △ なし

 

梶浦六段の先手で始まった本局ですが、横歩取りの出だしになりました。

 

横歩取りは先手の青野流が流行してから、後手が誘導する割合が減少していましたが、挑戦者決定三番勝負の進出がかかった本局に羽生九段は横歩取りを採用しました。

 

32手目

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梶浦六段 ▲ 角、歩3枚

羽生九段 △ 歩

 

先手が青野流を採用した局面から後手が△4四角を着手しました。

 

次の△8八角成が厳しい手で、先手は△8八角成をどのように防ぐのかが焦点です。

 

▲7七桂や▲7七角などが考えられます。

 

40手目

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梶浦六段 ▲ 角2枚、歩2枚

羽生九段 △ 飛、歩

 

厳しそうな歩が指されました。

 

▲同銀は△同飛で後手が良さそうです。

 

先手は飛車を入手しても、敵陣に打つ所がないのがつらいです。

 

47手目

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梶浦六段 ▲ 飛、角2枚、歩2枚

羽生九段 △ 銀、歩2枚

 

先手は大駒を打つことができないので、桂馬を活用しました。

 

2枚の桂馬で後手玉に迫ろうとしています。

 

102手目

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梶浦六段 ▲ 金、銀、歩2枚

羽生九段 △ 金、銀、桂、歩4枚

 

この局面で梶浦六段が投了しました。

 

投了図から先手玉は▲同玉、△8五龍から詰んでいます。

 

梶浦六段も終盤かなり追い上げましたが、羽生九段の正確な指し回しが光った一局となりました。

 

これで羽生九段は挑戦者決定三番勝負の進出を決めました。

 

対戦相手は丸山九段です。

 

次回の対局も楽しみです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第5期叡王戦七番勝負 永瀬叡王VS豊島名人 第7局

叡王戦もいよいよ佳境に入ってきました。

 

ここまで2勝2敗2持将棋とお互いに全く引かない展開です。

 

どちらが先に叡王獲得に王手をかけるのでしょうか?

 

2手目

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永瀬叡王 ▲ なし

豊島名人 △ なし

 

お互いに飛車先の歩を突き合い、居飛車を明示しました。

 

ここから相掛りや横歩取りの進行が想定されます。

 

25手目

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永瀬叡王 ▲ 歩

豊島名人 △ 歩

 

相掛りの進行から飛車交換の流れになりました。

 

△8五歩と後手が飛車交換を拒否するのは弱気すぎるので、飛車交換までは進みそうです。

 

お互いに一歩も譲らない激しい展開になりました。

 

36手目

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永瀬叡王 ▲ 飛、角、歩

豊島名人 △ 角、歩

 

飛車と角を交換し、お互いに自陣の整備を行う手が続いていましたが、ここで後手の豊島名人が△2六飛打と指しました。

 

次に△2八飛成と△6六飛を見た手ですが、ここでの先手の対応に注目です。

 

単に▲2七歩ですと、△6六飛で後手に不満はなさそうです。

 

49手目

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永瀬叡王 ▲ 歩

豊島名人 △ 香

 

先手は飛車を敵陣に打ち込みました。

 

次に▲7四歩、△同馬、▲7二馬と進めば先手が優先になりそうです。

 

先手は受ける必要がありますが、凌ぐことはできるのでしょうか?

 

91手目

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永瀬叡王 ▲ 金、桂、歩3枚

豊島名人 △ 角、香、歩

 

最後は永瀬叡王が押し切り、3勝目をあげました。

 

角番に追い込まれた豊島名人ですが、第8局も熱戦に期待しましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

第78期名人戦七番勝負 第5局 豊島名人VS渡辺三冠 2日目

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53手目

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豊島名人 ▲ 角、銀、桂、歩2枚

渡辺二冠 △ 角、桂、歩

 

封じ手の局面は▲4六歩でした。

 

歩の枚数よりも手番を優先しました。

 

△同飛、▲4七歩、△4二飛までの進行が考えられます。

 

先手の▲2六銀が遊んでいるように見えますが、形勢判断は難しそうです。

 

62手目

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豊島名人 ▲ 銀、桂、歩

渡辺二冠 △ 角、桂、歩2枚

 

金取りの受けに対して、△8四金とかわしました。

 

△7三金と受けてしまいそうな局面ですが・・・

 

76手目

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豊島名人 ▲ 銀、桂

渡辺二冠 △ 角、桂、歩3枚

 

タダ捨ての所に金が進出しました!

 

▲同歩、△4九角成に△7六桂と△5九角の狙いを秘めており、先手が受けづらそうです。

 

98手目

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豊島名人 ▲ なし

渡辺二冠 △ 角、金、桂2枚、歩2枚

 

先手が王手で迫っていますが、後手に手番が来ますと、△8七歩成が厳しそうです。

 

114手目

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豊島名人 ▲ なし

渡辺二冠 △ 金、桂2枚、歩4枚

 

後手が決め手となる△5四角と指した局面です。

 

先手玉の右辺に睨みをきかせて、竜にも当たっています。

 

128手目

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豊島名人 ▲ 角

渡辺二冠 △ 銀、桂2枚、歩2枚

 

この局面で豊島名人が投了しました。

 

これで、渡辺二冠が名人奪取に王手をかけました!

 

第6局は8月14・15日に関西将棋会館で行われます!

 

 

 

 

 

 

第78期名人戦七番勝負 第5局 豊島名人VS渡辺三冠 1日目

豊島名人に渡辺三冠が挑戦する注目の第5局が開幕しました。

 

ここまでは、お互いに2勝2敗のイーブンです。

 

お互いにハードスケジュールが気になるところではありますが、熱戦に期待しましょう!

 

4手目

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豊島名人 ▲ なし

渡辺二冠 △ なし

 

後手の渡辺二冠が角道を止めました。居飛車党の渡辺二冠の作戦としては雁木が考えられるところです。

 

20手目

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豊島名人 ▲ なし

渡辺二冠 △ なし

 

後手の渡辺二冠の雁木の作戦に対して、豊島名人は棒銀の作戦にでました。

 

ここで、▲3五歩は角交換から角を捌かれてうまくいかなそうです。

 

序盤から力戦系のおもしろい将棋になりました。

 

22手目

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豊島名人 ▲ なし

渡辺二冠 △ なし

 

なんと渡辺二冠が飛車を振りました!

 

棒銀を空回りさせることが目的だと思われます。

 

29手目

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豊島名人 ▲ なし

渡辺二冠 △ なし

 

すごい手がでました!

 

なんと9筋から桂馬を活用してきました!

 

左辺の壁も解消されました。

 

▲8五桂に△8四銀などですと、角交換から▲5五角打が厳しそうです。

 

33手目

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豊島名人 ▲ 歩

渡辺二冠 △ なし

 

後手の△8二飛を消した手になります。

 

お互いに形に捉われない将棋となりました。

 

52手目

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豊島名人 ▲ 角、銀、桂、歩3枚

渡辺二冠 △ 角、桂、歩

 

現在の局面で封じ手になりました。

 

先手が銀桂交換で駒得をしている局面です。

 

お互いに玉形が薄い状況なので、神経を使う局面です。

 

2日目以降の対局に注目です!

 

 

 

 

第13回 朝日オープン本戦 藤井聡太七段 VS 斎藤七段

1月19日に対局が行われた藤井七段と斎藤七段の一戦を振り返りたいと思います。

 

本局の勝者は準決勝に進出します。

 

藤井聡太七段は現在、朝日オープンを2連覇しており、3連覇の期待もかかっております。

 

朝日オープン戦は持ち時間が各40分で、使い切ると1手60秒未満で指す棋戦です。

 

プロの他の棋戦と比較すると早指しの棋戦と言えます。

 

早指しの棋戦では瞬発力が求められる局面が多く、若手には有利な棋戦とも言えます。

 

本戦に参加しているメンバーもトッププロばかりで、優勝するのは大変なことです。

 

そんな中で、3連覇を狙う藤井聡太七段とタイトルも獲得した若手のホープの斎藤七段が2回戦で戦うことになりました。

 

本局の前に藤井聡太七段は菅井七段を、斎藤七段は三浦九段を破り、本局に駒を進めております。

 

両者の対戦成績は菅井七段の2勝1敗と菅井七段がリードしております。

 

 

2手目

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藤井七段 ▲ なし

斎藤七段 △ なし

 

両者ともに飛車先を突き合い、居飛車を明示しました。

 

 

35手目

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藤井七段 ▲ 角

斎藤七段 △ 角

 

両者が得意としている角換わりになりました。

 

ポイントとしては先手が9筋を突き越している点と▲4八金ではなく、▲3八金と上がった点でしょうか・・・

 

後手は9筋を省略して先行を狙う方針かもしれません。

 

 

47手目

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藤井七段 ▲ 角

斎藤七段 △ 角、歩

 

なんともジリジリした展開になりました。

 

形勢はまだまだ分かりません。

 

仕掛けるタイミングも難しそうです・・・

 

 

71手目

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藤井七段 ▲ 角

斎藤七段 △ 角、歩

 

お互いに間合いを測りながらの局面が続いていましたが、藤井七段がとうとう仕掛けました。

 

まずは開戦は歩の突き捨てからの格言通りに3筋の歩を突き捨てました。

 

しばらくの間は先手の攻め・後手の受けの局面が続きそうですが、どのタイミングで後手が反撃に転じるのかにも注目です。

 

 

121手目

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藤井七段 ▲ 角、桂、歩

斎藤七段 △ 銀、桂2枚、歩4枚

 

局面は終盤で、先手の藤井七段が優勢な局面です。

 

次の▲4二角成が厳しいので、後手が受けに回ると思います。

 

71手目の突き捨てから一気に藤井七段が攻め、優勢を築きました。

 

やはり強いですね笑

 

 

147手目

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藤井七段 ▲ 角、金、銀、歩3枚

斎藤七段 △ 金、桂、歩7枚

 

この局面で斎藤七段が投了しました。

 

△4四同銀直は▲2三桂成、△同玉、▲4一角から詰みます。

 

藤井七段が準決勝に進出し、3連覇に向けて大きく前進しました。

 

次回の対戦相手は千田七段です。

 

熱戦を期待したいと思います!

 

 

 

 

 

第32期竜王戦七番勝負 第5期 豊島名人 VS 広瀬竜王

冬の風物詩とも言える竜王位を決める戦いも佳境に入ってきました。

 

豊島名人が3連勝で開幕した本シリーズですが、広瀬竜王がカド番を制しました。

 

本局もカド番を凌ぐのか?それとも豊島名人の史上4人目の竜王・名人の誕生となるか?注目の一戦です。

 

10手目

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豊島名人▲ なし

広瀬竜王△ 角

 

戦型は角換わりになりました。

 

先手は飛車先の歩を保留している点がポイントです。

 

角換わりは研究が深い戦法でもあり、序盤はあまり時間が掛からなずに進みそうです。

 

39手目

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豊島名人▲ 角

広瀬竜王△ 角

 

豊島名人の気持ちが現れているように銀をぶつけました。

 

△同銀ですと、▲同桂、△4四銀に▲6三銀が厳しそうです。

 

74手目

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豊島名人▲ 角、歩5枚

広瀬竜王△ 角、桂

 

後手がと金作りに成功した局面です。

 

駒割りも後手の桂得ですが、歩切れでもあります。

 

75手目

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豊島名人▲ 角、歩5枚

広瀬竜王△ 角、桂

 

なんと豊島名人が飛車を切りました!

 

△同銀に手に入れた桂を使い、▲6六桂が狙いの一手になります。

 

△8四飛から▲7五角が狙い筋として残りますが、先手玉も▲7九の地点にいるため、飛車が相手の手に渡ると当たりが厳しそうではあります。

 

98手目

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豊島名人▲ 角、桂、歩5枚

広瀬竜王△ 角、銀、歩

 

広瀬竜王が踏み込んだ局面です。

 

検討陣によると▲2ニ飛成、△同飛成、▲同角成、△8九銀成らず、▲9七玉で詰みを逃れている可能性が高いとのことです・・・

 

詰まないとなると大逆転になってしまいますが

 

121手目

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豊島名人▲ 飛、角、金、銀4枚、桂2枚、歩6枚

広瀬竜王△ 飛、歩

 

あと1枚歩があれば先手玉が、△6八歩に▲5九玉は△6九飛までなので、△7九玉ですが、そこで▲7八歩、△同玉、▲8六桂から詰みます。

 

しかし、後手は1歩しかないのでギリギリ先手が凌いでいます。

 

投了図

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豊島名人▲ 金、銀2枚、桂、歩5枚

広瀬竜王△ 銀

 

この局面で広瀬竜王が投了しました。

 

同時に史上4人目の竜王・名人が誕生しました!

 

まだ豊島竜王・名人はタイトルの防衛に成功していないので、是非名人のタイトルを防衛してほしいです。

 

A級順位戦は渡辺三冠が独走しております!

 

これから熱い闘いに期待しましょう!

 

 

 

 

第77期名人戦 第4局 佐藤名人 VS 豊島二冠

5月16日、17日に福岡県飯塚市の「麻生大浦荘」で行われた名人戦を振り返りたいとおもいます。

開幕から3連勝と勢いに乗る豊島二冠ですが、悲願の名人獲得に闘志を燃やす本局ですが、ここまで落ち着いた対局で佐藤名人を圧倒しております。一方、このままでは終われない佐藤名人はなんとか1勝を返して本シリーズの反撃の狼煙をあげたいところです。

ここまでの両者の対戦成績は豊島二冠の14勝6敗と少し差が開いています。



2手目

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豊島二冠 ▲ なし

佐藤名人 △ なし


両者飛車先の歩を突き合う出だしとなりました。ここから相掛りや角換わりの進行が予想されます。今期成績は佐藤名人が1勝3敗(0.250)となります。3敗全てが名人戦によるものです。一方の豊島二冠は4勝0敗(1.000)と全勝をキープしております。



24手目

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豊島二冠 ▲ 角

佐藤名人 △ 角


戦型は角換わり腰掛け銀になりそうです。後手は早々に△7三桂とし、先手を牽制しております。最近では端を省略して後手から仕掛ける将棋も多いところです。



35手目

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豊島二冠 ▲ 角

佐藤名人 △ 角


先手の主張は9筋の端の位を獲得したことです。しかし、その分中央の整備が遅れているため、後手の速攻には注意が必要です。先手は▲4八金ではなく、▲3八金と上がりました。中央が薄くなりますが、手待ちの意味もありそうな手です。



46手目

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豊島二冠 ▲ 角

佐藤名人 △ 角、歩


先手は▲3八金を▲4八金とし、4筋から仕掛けました。▲4五歩、△同歩、▲同桂、△4四銀、▲4六歩と支えた対局で後手は△6五歩と6筋の位を確保しました。次に△6四角と設置して先手の攻めを牽制する意味がありそうです。



59手目

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豊島二冠 ▲ 角

佐藤名人 △ 歩2枚


△6四角に対して4六の地点を▲3七金と受けたあと先手は端攻めにでました。後手玉は1筋から遠ざかっていますが…

△同香ですと、▲1二角が厳しそうです。▲2一角成と▲2三角成を同時に受けることができません。



73手目

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豊島二冠 ▲ 歩

佐藤名人 △ 歩


先手は決断の角を放ちました。この角の働きが本局の行方を左右しそうです。△4三銀と受けられた時に角が働くかが心配ではあります。ここで佐藤名人が封じ手の意思を示しました。ここまでの消費時間は豊島二冠が3時間53分、佐藤名人が3時間51分とほとんど消費時間に差は開きませんでした。



74手目

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豊島二冠 ▲ 歩

佐藤名人 △ 歩


封じ手は△8六歩でした。検討室では△4三銀が本命でしたが…形勢はまだまだ難しそうです。



80手目

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豊島二冠 ▲ 歩

佐藤名人 △ 歩3枚


後手が駒損覚悟で攻めにでました。▲1六角が働いていないのが後手の主張でしょうか?以下、▲同銀、△同飛、▲8七歩までは進みそうですが、そこからの後手の飛車の引き場所が悩ましいところです。



95手目

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豊島二冠 ▲ 歩2枚

佐藤名人 △ 銀、桂、香、歩3枚


駒割りは▲角と△銀、桂、香の3枚換えで後手が駒得ですが、▲4四歩が急所の一手です。



100手目

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豊島二冠 ▲ 歩3枚

佐藤名人 △ 桂、歩3枚


駒取りが各所でかかる展開になりました。▲1六角、△同銀として先手の攻め駒を減らすのが後手の狙いの1つです。以下、▲5六金と逃げておくと△3八銀が遊んでいる印象を受けます。



105手目

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豊島二冠 ▲ 歩3枚

佐藤名人 △ 角、桂、歩3枚


後手の飛車が捕まりました…後手玉は決して堅い形ではありませんので、先手に飛車を渡すのは相当危険です。形勢は先手が良さそうですが、佐藤名人も粘り強い受けが持ち味の棋士ですので、このまま終わるとは思えません。



123手目

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豊島二冠 ▲ 銀、桂、歩

佐藤名人 △ 金、桂、歩5枚


先手が飛車を切って決めにいきました。△同金ですと、▲3四歩が▲5一銀までの詰めろになります。△同馬ですと、▲3三歩、△同玉、▲4五桂、△3二龍までの詰みになります。いよいよ豊島二冠の名人獲得が現実のものとなってきました。



投了図

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豊島二冠 ▲ 銀、歩

佐藤名人 △ 飛、金、銀、桂、歩5枚


この局面で佐藤名人が投了しました。この瞬間に豊島新名人が誕生しました。△同金、▲同銀で上から押さえていけば、先手玉に寄りはありませんので、一手一手となります。これで豊島名人は棋聖、王位を含めた三冠となり頭一つ抜け出しました。名人1期獲得により、同時に九段にも昇格しました。豊島名人はこれから棋聖、王位の防衛戦に臨みます。敗れた佐藤九段ですが、あと2期に迫った永世名人獲得に向けて今期の順位戦に期待です!














第4期叡王戦七番勝負 第4局 高見叡王 VS 永瀬七段

5月11日(土)に行われた第4期叡王戦七番勝負第4局を振り返りたいと思います。ここまで3連勝で叡王獲得に王手をかけている永瀬七段に対し、カド番に追い込まれた高見叡王ですがここから巻き返したいです。

両者の対戦成績は永瀬七段の6勝0敗とスコアに差が開いています。流れを変えるためにも高見叡王として1勝をあげたいところ…角換わり、矢倉、横歩取りといった相居飛車の将棋が多いです。



8手目

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高見叡王 ▲ なし

永瀬七段 △ なし


横歩取り模様に進んでいます。高見叡王の今期成績は0勝4敗(0.000)と未だに勝ちがありません。一方の永瀬七段は6勝1敗(0.857)と高勝率を維持しています。



18手目

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高見叡王 ▲ 歩3枚

永瀬七段 △ 歩2枚


先手は▲3四飛のまま戦う青野流の選択肢もありましたが、▲3六飛と飛車を引きました。後手も△8四飛、△8五飛の選択肢がありましたが△8四飛型を採用しました。



30手目

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高見叡王 ▲ 歩2枚

永瀬七段 △ 歩2枚


▲3六歩に△3四飛として揺さぶりをかけた局面です。



34手目

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高見叡王 ▲ 角、歩2枚

永瀬七段 △ 角、歩2枚


30手目から▲3七銀、△4四角、▲同角に△4四飛と進んだ局面です。△4四飛に変えて△4四歩ですと、▲4三角、△同金、▲2三飛成の強襲がありました。



36手目

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高見叡王 ▲ 歩2枚

永瀬七段 △ 角、歩2枚


後手が飛車をぶつけました。果たしてどちらが読み勝っているのか…横歩取りらしい派手な展開になりました。



37手目

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高見叡王 ▲ 歩2枚

永瀬七段 △ 角、歩2枚


次の瞬間、気合い負けはしていられないと▲2四飛と飛車交換に応じました。△同銀、▲4一飛、△3一飛、▲同飛成、△同金、▲2二歩が考えられます。後手の主張は先手に角を手放させていることでしょうか、先手は飛車の打ちとこを与えていません。



53手目

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高見叡王 ▲ 歩

永瀬七段 △ 飛、歩3枚


次に▲9四歩から▲9二歩からの香車取りが狙いになります。ですので、後手は△8三歩などで受ける必要があります。形勢は互角だと思いますが、先手の方が龍を作り、角を設置しているので方針は決めやすそうです。後手は△4二の角をどのように活用するかがポイントになりそうです。



65手目

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高見叡王 ▲ 歩

永瀬七段 △ 飛2枚、歩2枚


後手の角が捕まりました。現状の飛車と金の交換ですが、次に▲3一金と角を取れば先手の駒得になりそうです。後手は飛車しかないので、受けに適した駒はありません。



73手目

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高見叡王 ▲ 角、歩

永瀬七段 △ 飛、金、歩2枚


△3八飛打、▲同金、△同飛成、▲7七玉、△2八龍、▲2四馬の進行が一例として考えられます。形勢判断は難しいですが、先手の馬も手厚いので、先手を持ってみたいところです。



86手目

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高見叡王 ▲ 飛、金、桂、歩

永瀬七段 △ 飛、角、歩


駒割りは先手の桂得です。後手が天王山に角を配置した局面です。両取り逃げるべからずとの格言もありますが、先手は攻め合うのでしょうか?



92手目

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高見叡王 ▲ 銀、歩2枚

永瀬七段 △ 飛、角、銀


△5六歩、▲同歩と玉のコビンにスペースを作ってから▲2八馬としました。先手は▲7七玉〜▲8八玉と囲えると端の位も生きてきそうです。



106手目

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高見叡王 ▲ 金、歩3枚

永瀬七段 △ 飛、銀、桂、香、歩


次に△8六桂と跳ねられるのが厳しそうです。銀があれば▲8五銀と受けたいところですが…



投了図

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高見叡王 ▲ 金2枚、香、歩3枚

永瀬七段 △ 香、歩3枚


この局面で高見叡王が投了しました。以下、▲同金、△同銀不成、▲同玉、△7九龍、▲同合、△7六金までの詰みです。この瞬間、新叡王が誕生しました。8タイトルを6人で分けている戦国時代ですが、これからの将棋界を背負っていく新世代の台頭が目立つ今日です!